登録販売者初心者🔰さんのお手伝い ー気管支喘息ー

疾患

さまざまな原因で発作が起こります。
発作が起こると、気管支がむくみ、炎症により収縮し、気道が狭くなります。
気道粘液も過剰に分泌されて、呼吸がしづらく(息が吸えるけれど、吐きづらい)、呼吸をするたびにゼーゼー、ヒューヒューと音が鳴ります(喘鳴『ぜんめい』と読みます)。ひどいときは息ができなくなって意識を失い、処置が遅れると、死に至ることもあります。

治療を受けている人は、内服薬や吸入薬で、発作が出たときに症状を抑えたり、発作が出ないように予防したりしています。
治療方法、治療薬については、人それぞれなので詳しくは説明できない(登録販売者が説明はできない)し、覚える必要はないので、OTC医薬品に関わるものを紹介します。

・繰り返し起こる気道の炎症を抑える(ステロイド系の吸入薬で発作の予防)
・抗炎症作用(テオフィリン系:アミノフィリン、テオフィリン、ジプロフィリン)
 OTC医薬品では、テオフィリン配合薬が第一類医薬品で出ています(2021年5月現在)
・気管支平滑筋拡張作用(漢字まみれですね(-_-;)まあ、意味はそのままです)
 発作が出たときに「シュッ」とするエアゾールタイプの吸入薬です。
・その他:抗アレルギー薬(主にアトピー型の場合の発作予防)
     去痰薬(カルボシステイン、ブロムヘキシン、アンブロキソール塩酸塩)
     中枢性非麻薬性鎮咳薬(ノスカピンなど)
     抗コリン薬(発作予防の吸入薬)

患者さんに、気管支喘息の既往歴を訪ねたときに、いろいろなタイプがあります。

①今現在治療中で、発作を抑えるお薬を常に携帯している。
②今現在治療中で、予防薬を服用し、ほぼ安定している。
③以前、気管支喘息の治療をしていたが、発作もなくなり、現在特に服薬治療はしていない。

①、②は一般用医薬品の注意書きの

『医師の治療を受けている人』
『次の診断を受けた人:気管支喘息』

に該当します。

③は『次の病気にかかったことのある人』に該当します。

治療中の方で、一番気を付けてほしいことがあります。

それは、中枢性麻薬性鎮咳薬(ジヒドロコデインリン酸塩、コデインリン酸塩)配合の風邪薬、鎮咳・去痰薬です。

喘息発作中の咳に、コデイン配合のお薬を服用すると、症状が悪化し(咳がひどくなるのではなく、呼吸ができなくなる)、最悪な事態を招きかねません。
これは、なぜかコデイン配合のお薬の外箱にも、添付文書にも記載されていませんが、
喘息発作中の咳に、コデイン類は 禁忌 です。非麻薬性鎮咳薬のデキストロメトルファンも、作用は同じなので、避けましょう。

喘息発作中の気管支は、最初に説明したように、むくみや炎症が起きて気道が狭くなっています。そこに、中枢性鎮咳薬を使用すると咳中枢に作用するだけなので、咳は止まりますが、気道は狭くなったままです。さらに、気道の粘液分泌を抑制する作用で痰の粘り気が増し、呼吸抑制作用も重なり、呼吸困難となります。大変危険な状態になる可能性があります。

対処法は、基本受診勧奨です。治療中の方がお薬を切らすことは、ほぼありませんし、あってはいけないことなのですが、まれに来店されます。夜間や休日で受診できない時の、どうしてもの対処法としてアスクロン(大正製薬)や去痰薬(カルボシステイン、ブロムヘキシン配合)を使用して、様子を見てもらいます。改善しない、悪化するようなら即病院へ行くようにお伝えしましょう。

喘息発作中の人が服用した時に、どのような状態になるかをしっかり把握して、間違った選択をしないように気を付けましょう。

喘息のタイプ

気管支喘息は大きく分けて
・アトピー型喘息
・非アトピー型喘息
とに分かれます。

アトピー型喘息

ダニ、カビ、花粉、ハウスダスト、動物など、アレルギーに関連して即時型(アレルギー物質に触れてから30分から2時間以内に発症すること)で発症。

非アトピー型喘息

アレルギーに関連していない喘息。ウイルス感染、喫煙、薬、運動(比較的激しい運動)、天候(気圧、気候など)、アルコールなどがきっかけとなって発症。主に慢性型、通年型。
アスピリン喘息(習いましたね😊)は、こちらになります。

その他の慢性の咳も紹介しています。併せて勉強しておきましょう。

参考記事:慢性の咳

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